バブル崩壊後のマンション経営について

この記事の目次
初めに
マンション、それは住む為だけのものだろとお思いの方が、いらっしゃるかもしれません。マンションは本来、住む為のもが一般的であるのが常識なのです。しかし、実はマンションそのものは経営に使う事が出来ます。
1980年代後半から1990年代前半、このころは景気が良く日本の資産価格そのものが向上し、おりしも好景気でした。
不動産の場合は、マンションを例に見るならばマンションの一室を約3000万円前後で購入してから、短期間所有で第三者へ売却し、その売却した価格が手元に入ってくるという、いわゆるキャピタルゲインと云う意味での考えでしたので、投資して利益を生み出せばよしの思想で、住むことそのものは二の次の物件が、バブル期のマンション物件そのものを象徴する姿でした。
しかし、バブル期は突然崩壊します。1991(平成3)年春、何も前触れすらなく突如崩壊したバブル。それまでの好景気は一変して不況となり、今でも続く平成不況へと突入しました。
マンション経営をするとしても、短期間所有で第三者へ売却したとしても、バブル期では高価格だった値段はバブル崩壊後では売却値段が思うようにいかず、ローン支払いが出来なくなる人や負債を抱える不動産会社が続出する事態となりました。
バブル崩壊後のマンション経営
マンション経営はバブル期と現在では大きく様変わりしています。
バブル期ではキャピタルゲイン(短期間で利益を生む)が当たり前でしたが、今ではインカムゲイン(中長期的に経営して利益を生む)へとシフトチェンジし、バブル期では富裕層の方々のステータスの一つであるマンション経営は、今ではサラリーマンやOLさん、それに主婦と云ったごく一般の人々でも経営が出来るようになり、バブル期では一般の人々が不動産経営が出来っこないという図式を、現在ではそれを覆るようになりました。
マンション経営は手持ちのお金が少なくても、銀行等と云った金融機関からの不動産ローンを融資する事からスタートします。融資が出来たら物件を購入し、第三者を入居した時点で大家さんとして華々しいデビューを飾ることになります。
最初は銀行等と云った金融機関へのローン返済をメインとした、マンション経営をすることになりますが、実際金融機関へ返済するローンの金額はほとんど家賃で賄う事が出来ますので、大家さんが負担していただく金額は、ごくわずかな金額で済みお財布への負担は少なくて済みます。
返済が終わったら、今度は家賃収入そのものが手元に入ってきます。
マンションの家賃収入はすぐに現金化できませんが、中長期的な経営をしていくことにより、私的年金としての活用が出来ます。現在は年金不安で公的年金の支給額そのものが、ちゃんと支給される金額になるのかが不安でしたが、私的年金がそれを補填してくれることになりますので、老後への蓄えが確保されることや、大家さん自身に何かがあった場合を想定し、現物資産として家族へ相続する事が出来ます。マンション経営を継続する事も可能ですし、場合によっては売却して売り利益を得る事が出来ます。
若い世代の方々がマンション経営をしている背景には、将来の年金不安などがあるのですね。
マンション経営のメリットとデメリット
マンション経営のメリットとデメリットがあるのは、当然のことです。まずはメリットから見てみましょう。
メリット
将来の年金代わりになる
国民年金などと云った公的年金は、支給額をダウンする代わりに支給開始年齢を引き上げる事態となっているのが現状です。将来的には自分が支給される年金そのものが少なくなる不安があり、老後を過ごしたくても不安を感じるのが現状ですが、家賃収入は私的年金への活用が出来、公的年金の補填が出来ます。
生命保険代わりになる
マンションは生命保険代わりになります。不動産ローンを融資する際、団体信用生命保険に加入する事により、万が一の際その保険金で残りのローンを返済する事が出来、借金が一切ないマンションの部屋が残り、残された家族の方々で継続して経営する事も出来ます。
資産形成など
マンション経営をする際、登記費用や管理費などを赤字計上してから確定申告で所得税還付が出来ますし、住宅税の減額を受ける事が出来ます。また、将来的なインフレに見舞われた場合を想定した場合、現金などは目減りしますがマンション経営は資産価値が下がらないのです。
デメリット
次にデメリットを挙げましょう。
入居率(住む人がいなければ、話になりません!!!)
マンション経営は、第三者が入居してくれないとまったく意味ありませんし、全く話になりません!
と云うのも、家賃収入は入居者にかかっていますので、空室が出ると当然空室リスクが伴いますし、収入の源が亡くなります。ローン返済中はこれが大きな痛手になるでしょう。
建物自体の老朽化
建物も年月を経過すると、当然ながらあちこち傷んできます。それがひどくなると建物自体の老朽化が進んでいき、資産価値を下落する元凶となります。なので、大規模修繕計画を立てておくことが最大の要となるでしょう。
災害のリスク(天災は忘れたころにやってくる!!)
災害は予告なしに、突然やってきます。大地震や火事、台風や洪水などと云った各種災害は、自然が引き起こすことになりますので、私たち人間はそれを予知する事が出来ないのです。各種災害でマンションが焼けたり、全壊や水没したりするのは避けて通れないのです。そのリスクを避けるため、各種災害保険に入ったほうがいいでしょう。
終わりに
マンション経営は、バブル期と現在で大きく様変わりしました。バブル期では一般の方々がマンション経営をすること自体、夢のまた夢の話でしたが、今では年金不安などと云った様々な要因で、一般の方々が将来の不安に対する対策として大家さんになる方々が増えています。それだけ、シフトチェンジしてきた証拠ですね。
マンション経営を志す方は、メリットやデメリットなどを十分理解しつつもバランスよく保たれてることを、頭に入れながら経営をしていくといいでしょう。