大家さん必見!不動産投資と終活と事業継承

この記事の目次
はじめに
皆さん、不動産投資家ってお金持ちと言うイメージが有りますよね?
普通に不動産投資をやり始めた方の場合、ある程度の資産を持つことは可能です。最近は不動産投資に関する書籍や大家さんの会などがたくさんあるので、たくさんの情報に触れる機会があると思われます。
ですが、不動産投資家として最後の活動は何か?
それは、終活ならぬ、不動産事業の事業継承に以外には有りません。
不動産投資家における事業継承の本が余り出ない理由
その理由は
遺言等に特徴なのは、事業を行っている代表者(創業者)がいなくなる事態を日頃から考えていない事が挙げられます。代表者が日頃からワンマン経営を行っていると、周りがいくら事業継承等の終活を進言しても、代表者は決してその意見を受け入れません。
それは、通常の事業よりもむしろ、不動産投資業における創業者の場合の方がより顕著に現れます。
書くゆう私の実家も、祖父が創業で不動産賃貸業を始めましたが、晩年に公正証書遺言を作成するにあたり、かなり説得に苦労しました。ですが、不動産投資業や不動産賃貸業をされている方や目指される方は、終活に費用が多少かかっても公正証書遺言を作成するべきとアドバイスしています。
公正証書遺言を作成しなかったら、一家離散&破産は免れませんでした
祖父が昨年に亡くなりましたが、今考えると公正証書遺言等の遺言書を作成していなかったら、遺産分割協議で大揉めして、物件のローンが返せず(債務者変更出来ず)税金を払えずに物件の差し押さえ&一家離散(私が不動産賃貸業をしていることは内緒なのでお金を出すことが不可能なため)が確実だった状況から最後の公正証書遺言で本当に良かったと思います。
不動産の継承は一箇所&配偶者以外で
一般的な税金対策で配偶者(奥様)に遺産を集中させて税金を安くしましょう!!
とよく書かれていますがこれはかなりの部分間違いと思います。
通常ご夫婦の場合、年齢差が20年以上離れていない場合
(例:ご当主:80歳 奥様:60歳)は、ご当主が亡くなられて、次に奥様が亡くなられるまでに20年も離れない場合もあります。
その時は、二次相続時に税金が膨大に子どもたちにのしかかり、結局物件を売らないといけない状況になります。(ですので、現金資産があるうちに子どもたちに資産継承を行うべきです)
あと、子どもたちへの継承ですが一人に不動産の全てを継承・他の子供達には、遺留分の現金のみを相続させる方法が一番効果的なことが分かりました。
(そのための、継承についての話し合いは不動産投資家本人のやるべき終活の一つと思います)
先ほどの方法にも欠点があります。
基本的に日頃の不動産投資&不動産賃貸業に於いて、CFを貯めることが必要で無駄遣いを一切できない。
事業継承権の争いはどんなに仲の良い兄弟でも骨肉の争いを起こす
私の実家は父の兄がお金に汚く、祖父からよく金の無心をしていました。祖父に家を建てさせた後その家を放置、賃貸に出したらその家賃全てを要求等、めちゃくちゃな人でした。
祖父の死去の後叔父は公正証書遺言通り、一切の遺産を相続する権利がなかった(遺言書に名前を記載してもらえていない)為に遺留分減殺請求権を行使するために調停に訴えました。
子供の人数だけ不動産を持つことは正しいのか?
例えば、このような相談を大家さんから持ちかけられますが、はっきり言って「意味が無い」と言っています。
その理由は不動産によってCFが違えば、立地・入居率・空室率・入居者様の属性等、多角的に見て同じ不動産はありえません。
たとえ、子供3人で同じ敷地内に同時に3棟物件を建設して継承させる手でも、場所によって通行の仕方等、様々な要因で同じ物件はありえません
公正証書遺言は費用自体かかるが、何度でも変更は可能
公正証書遺言は証人2人を用意し、公証人の元に行き遺言書を作成いたします。公証人の資格についてはここでは割愛しますが、基本的に法曹界にいた方が多い
イメージですので法律には熟知していると考えて良いと思います。(証人には医師と弁護士先生の2人体制でした)
他にも遺言書が有りますが、他の遺言書と明らかに違うのが、配偶者であっても、遺言書作成時に同席出来ないことです。配偶者であってもということは利害関係人も(同席できるのは、公証人・遺言者・通常証人2名のみ)同席できないので遺言者本人の本当の気持が出てくるということです。(他の遺言書の場合、本当の気持が出てこない場合もあります)
あと、公正証書遺言に関しても費用がかかりますが、何度でも変更は可能です。(私の祖父は合計で7回、遺言の変更を行いました)
まとめ
通常の不動産投資業や不動産賃貸業を行っている方には、無縁と思われていますが、人間に死がある以上避けては通れません。できることなら早めに終活を行って頂き、心残りが無い様に日頃から事業に邁進して欲しいですね