不動産投資家プロデューサー 長岐隆弘さん

これから大家さんになって自分の夢を実現したいという人の力になったり励みにしてもらえるように、先輩の大家さんの声をお届けする「先輩大家さんインタビュー」
本日のゲストは、「5年で現金資産1億円を築く投資家」を育成する 不動産投資家プロデューサー 長岐隆弘さんにお越しいただきました。
長岐隆弘さんプロフィール
長岐隆弘(ながき・たかひろ) アセットライフマネジメント株式会社代表取締役 会員制投資家コミュニティ「インベスターズギルド」代表 早稲田大学卒業後、銀行員を目指して就職活動するものの、 就職氷河期の影響で失意のまま住宅 メーカーへ就職。 住宅営業を行うもののまったく売れず、新卒同期中最低の営業成績という苦い経験をする。 その経験をバネに、合格率2%の国家資格不動産鑑定士を取得。 大手不動産会社に転職し、1000件以上の鑑定評価を行う。 その後実績を買われ、念願のメガバンクに転身。 総額300億円にのぼる融資を行う一 方、仕事でのストレスから体を壊し、会社を休職。 その後リーマンショックでリストラ 候補になったことをきっかけに、労働収入以外の「お金を増や すしくみ」の必要性を痛感。不動産投資などの資産運用により独自のしくみを築き、労働収入に頼ら ない「経済的自由を実現する。 その後、「資産運用によって、心豊かな人生を創造できる」ことを伝 えるため、アセットライフマネ ジメント株式会社を設立。 現在は、ファイナンスや税務にも精通する全国でも数少ない不動産鑑定士として活躍す るかたわら、 3年間で累計300名を超える勝ち組投資家を育てる「不動産投資家プロ デューサー」としても活躍。 「どんな人でも知識ゼロ・貯金ゼロから 5 年間で現金資産 1 億円を築ける」という独自の投資理 論は、将来に不安を感じるサラリーマン、OL、主婦、 学生に影響を与え続けている。 セミナーの参加者は、全国各地からのべ2000名を超える。
著書:『「超優良物件」を格安で入手する不動産投資法』(ぱる出版)
著書:『銀行員だけが知っているお金を増やすしくみ』(集英社)
著書:『賢くお金を残す ! 大家さんのための節税対策』(ぱる出版)
著書:『20 代でも給料以上稼げる不動産投資術』(扶桑社)
著書:『銀行員だけが知っている』(PHP 研究所)
著書:『銀行員しか知らない ! 元手 0 円から無理なく 1,000 万円貯める技術』(宝島社)
この記事の目次
元銀行員の強みを活かしてサラリーマン大家に
| ―長岐さんの簡単な経歴と不動産投資の経験を教えていただけますでしょうか。
不動産投資の経験は8年ぐらいになります。
もともとはサラリーマンで銀行員をしておりました。仕事も大変な上に、当時はリーマンショックがありまして、金融業界とか不動産業界はすごく悪い時期にありました。
それと前後して、自分も働きすぎて体を壊してしまい会社を休んでしまうタイミングにあったときに、給料以外の収入を作りたいということで、不動産投資を始めたんです。
そこから8年間で延べ3棟、横浜と都内に中古のRCマンションを2棟、1棟で40室ぐらいのものを持っていました。
その後に、都内に新築のアパートを建てています。物件を買うことと同時に、8年前に買った不動産2棟はもう売却しています。利益を確定させて売却もしているという状況です。
不動産の市況の良い時と悪い時を両方見てきたかなという形です。
| ―サラリーマンをされていて、それから不動産投資を始めようということでしが、怖さがあったり、勇気がいることもあると思うのですが、不動産投資を始めたきっかけは、どういったものだったのでしょうか。
それまでは銀行員という仕事柄、非常に給料も良くて、比較的安定した仕事ということで、本業としてのサラリーマンの仕事を一生懸命やれば間違いないだろうということで、不動産鑑定師の資格を取ったり、自分のキャリアアップにつながるようなことやっていました。
ただ、実際に体を壊して働けなくなったときに、やっぱり自分が体を動かして稼ぐだけだと、このままだともしかしたら危ないんじゃないかという気持ちがすごくありました。
当時結婚もしていましたし、小さな子どもが2人いる状況だったので、私が働けなくなって収入が途絶えてしまうと家庭を維持できないんじゃないか――そういう不安な状況があったので、それであれば働く以外の収入を見つける必要があるんじゃないかと思いました。
不動産投資の他にどういうものがあるのか、いろいろ研究し、いろいろな投資も手を出してみたのですけれども、結構痛い目に遭って、貯めていた貯金1千万近くを全部なくしてしまうということもあって、確実に現金収入が入るものはないかということで、最終的にたどり着いたのが不動産投資でした。
私の場合は、不動産の資格を持っていて、本業の仕事で不動産の実務をやっていたということと、銀行員だったので融資をする側のほうもやっていたものですから、自分の経験が使えるということで、自分の資産形成に使えるんじゃないかということで思い切ってやってみたというところがあります。
| ―他のいろいろな投資も探してみたり経験してみたという話でしたが、株とかFXなどの投資と不動産投資との違いはどういったところなんでしょうか。良い面、悪い面含めてお願いします。
いくつかあると思うんですけれども、私の場合は大きかったのは2つです。
まず1つ目が株とかその他の投資というのは、もちろん勉強もしなければいけないということと、安易に人任せで何でもお願いしてしまうと、その人が悪いことをしたりミスをすると、資金が全部なくなってしまいます。
私が1,000万なくしてしまったというのも、ちょっと詐欺的なものに引っかかってしまい逃げられてしまったという事があったのです。
やはり人任せにしてしまうと、なかなか増やせないし、かといって本業をやりながら自分でトレーディングをするというように、2つもやる余裕がありませんでした。そんなことから、他の投資はなかなかうまくいかなかったということがありました。
ところが不動産投資の場合は、どちらかというと自分でやると言うよりは、人にお願いして運営してもらって、賃貸経営がうまく行けば現金としての収入が入ってくるという性質があるので、副業としてやるにはやりやすかったというのが大きかったです。
2つ目に、先ほど言ったように、(リーマンショックで)お給料がなくなるかもしれないという状況があったので、給料と同じように、毎月確実に現金収入が見込めるということも、不動産投資がすごくやりやすいんだということがあり、その2つがすごく大きかったですね。
――時間的な問題というのはかなり大きいですよね。
そうですね。
賃貸経営に割く時間は、実質的に毎月5時間ぐらいしか使わないのです。大家さんをやってる方は実感されると思うのですけれども、本業のほうもやりながら、週末にメールのやり取りをするだけで出来てしまうというのは、すごくいいですね。
電話とファックス!?ビジネスの常識が通用しない不動産業界
| ―実際に不動産投資をやり始められて、どのような変化があったのでしょうか。例えば、最初はいろいろ分からないことも多かったと思うのですけれども、そういったところのエピソードですとか心情みたいなところを教えていただけますでしょうか。
これは不動産投資のイメージでもあると思うんですが、非常に分かりにくい、敷居が高いというものです。
法律的な部分は難しいですし、特に投資となると、さっきお話ししたような詐欺的なイメージがどうしてもあるので、一般の人が不動産投資なんてできるのかと思っていました。
自分自身も銀行で不動産を扱っていたんですけれども、それはあくまでもプロの世界であって、自分が本業でやっているからといって、そのやり方を自分のためにやるというイメージはありませんでした。むしろ、個人で不動産のオーナーになるというのは、資産家の方とか余裕がある方がやっているんだという事は、自分自身も思っていたんです。
普通のサラリーマンが本当にできるのかというのは半信半疑で最初始めました。
8年前の当時は、サラリーマン大家さんをやっている方がチラホラいらっしゃった時期で、書籍も少なかったのですけれども、不動産に全く関係ない普通の人がやられているというのを知って、「そういうのって、本当にできるんだ」と思いました。
『金持ち父さん 貧乏父さん』とかでも、世界で資産形成して不動産がいいと言っています。理屈上は理解できるのですけれども、実際にやっている人がいるというのがすごく大きくて、そこから実際に自分もやってみたのです。
最初は、なかなかうまくいかず失敗ばかりだったのですけれども、やっていくうちに「なんか自分でもできそうだな」というところがあって、最終的に物件も購入できて、現在に至っているので、そこのところがすごく大きいですね。
お金持ちにしかできないという気持ちを外して、やってみたらうまくいった、意外とできたというところが、結果的に大きかったですね。
| ―最初はかなり勉強されたんですか?
当時出ていた本とかセミナーとかは全部行って聞いたり、いい情報があったらお金を出してでも取りに行き、とにかく情報が欲しいみたいな感じで貪欲に勉強してた時期でもありました。
――物件数とかもかなり見られたのでしょうか?
もちろん不動産の経験はあったのですけれども、自分で買う不動産となると、物件の規模感とか値入も全然違うので、まずは近所にあるアパートとか一棟マンションで売りに出ているものを自転車で見に行ったりして、どういう物件がどのぐらいの利回りなのかというのを見に行っていました。
10件20件と回りました。
| ―不動産投資を8年間やられてきた中で、一番苦労した点はありますでしょうか?
これは業界特有のものが大きいと思うのですけれども、一般のサラリーマンの方のビジネス的な常識が、不動産業界では結構通用しないのです。
私はどちらかというと不動産だけでなく、金融の世界とかも見ているのですけれども、例えば電子メールのやりとりなんていうのも、普通のサラリーマンであれば日常的に使うものなのですけれども、メールを使わず、相変わらず電話とファックスだけで対応するアナログな感じの不動産屋さんも結構多かったりします。
私はサラリーマン大家さんとして、管理会社さんに「いろいろ提案してほしい」とお願いをしても、地元密着型の管理会社さんだと、なかなかこちらの要望を汲み取ってはくれず、「このエリアはこういうものなのだから、そういうことできない」みたいな話が結構あって、こちらの意向をなかなか汲み取ってもらえない。それで結局客付けもうまくいかなくて回らなかったりところがあります。
ですから、コミュニケーションを取っていくのが難しいですね。どちらが普通なのか分からないのですけれども、一般的なサラリーマンの感覚と不動産業界の感覚のズレをすごく感じました。そこをすり合わせるのにすごく苦労しました。
「こちらの言うこと聞いてくれない」と言って管理会社さんを批判するのは簡単なのですけれども、そうすると、結局動いてくれないので、入れてくれないという話になってしまいます。
相手の気持ちも汲み取りながら、こちらのニーズもちゃんと伝えて、落としどころがある程度見えるまでにすごく時間がかかりました。そこが一番苦労したところです。
――根気強くコミニケーションを取って、お互いが歩み寄れるところをちょっとずつ探していくということですね。
やはり褒めてあげないと。ダメ出しするだけだと動いてくれないので、褒めて褒めてみたいな感じで。やり始めたら動いてくれるようになるので。「なんで言っても聞いてくれないんだ」みたいな感じになっちゃうといけないので。
人間対人間の部分はどうしても通り一辺の話ではないので、相手の性格とか環境的なものも大きいので、そこを理解してあげるのにちょっと時間がかかるかなと思います。
自己資金を使わずに物件数を増やす投資
| ―様々なご経験をされていらっしゃると思うのですけれども、RC2棟と新築1棟を実践された中で、投資戦略とか長岐さんなりの選択とか手法があれば教えていただけますでしょうか。
私自身も、元々はサラリーマンを10何年以上続けてきていましたし、自分の親もサラリーマンで、特に資産があったということはなく、平凡な家庭に育っています。
マイホームじゃない不動産を大家として持つという事は分からなくて、一部の選ばれた富裕層の人だけが行なえるじゃないかという思い込みがあったんです。そういう意味で言うと、私自身も全くのゼロから始めて物件を継続的に増やしてくることができました。そこが1つ投資戦略としてはあるかなと思います。
そのような状況からのスタートでしたので、資金的には先ほど言ったように余裕がなくて、貯めていたものも全部なくなってしまったということからゼロベースで始めたので、自分のキャッシュを使わずに不動産を増やし、何棟も増やしていくようなやり方はないかということにすごくこだわりを持っていました。
これは不動産屋さんからすると非常識な話で、やっぱり現金に余裕があって、銀行のコネクションがあるとか、土地を持っている、担保がある・・・そういう人じゃないと相手にしてくれないんです。
ましてやサラリーマンで不動産投資など全然やったことがないという人だと相手にしてくれなかったのですけれども、「自分は銀行とか不動産の知識があって、そこの信用もある。そこから融資も引けるのでいい情報がほしい」というようなプレゼンをするようになって、だんだんいい不動産屋さんと知り合えたというのがあります。
今現在は、お金とか資産的なものが積み上げられています。この考え方というのは、自分の仮定では出来ると思っていたのですけれども、実際にやってみないと証明できないので、それが出来たという事は嬉しかったところです。
最初の頃は、すぐに現金収入が欲しかったので、中古の不動産でやり始めましたけれども、不動産の市況というのもどんどん変わっています。
リーマンショック後は、中古の市場がすごく値下がりするタイミングだったので、中古が買いやすかったので買いましたが、最近は中古不動産も値上がりしてきているので、時間はかかるのですけれども、出来上がった後からの安定性とかを考えて、土地から探して新築のほうがいいかなと思ったりしています。そういう意味で、今は中古から新築へシフトしてきているというのがあります。
| ―やはり常々状況を見ながら、それに合わせた対応というか、投資をしていくということが必要だということですかね。
不動産もいろいろな投資法があると思います。
マンション1室の区分所有とか1棟分、あとは地方、郊外、都心とか、新築、中古・・・いろいろカテゴライズした投資法がありますが、いずれの投資法もメリットとデメリットは必ずあるので、どれがいいというのはやはり結論がないのではないかと思っています。
タイミングとか不動産の市況とか、その人の投資スタンスとかによって一番ベストな方法というのは、その時々によると思うので、一本の投資法にこだわるよりバランスよくやるほうが、より良い投資になるのではないかと思います。
| ―こないだ新築を建てられて、私も見学をさせていただきました。その時に何点かお伺いしたいことがありました。その土地を選んだ理由は何だったのでしょうか。いろいろなものを探して、たまたま一番良かったというのはあるのでしょうけれども、決め手というのがあったのでしょうか。
最初から決めていたポイントがいくつかありました。
絶対に外せない条件としては、東京23区内の最寄駅から10分以内という条件です。
建てたマンションは単身者向けです。単身だとどうしても利便性を重視するので、徒歩10分以上だと競合物件が増えすぎてしまって勝てなくなる可能性があるので、10分以内のエリアで探すというのは、最初から決めていました。
2番目としては、建物が建てられる条件が合う土地と言うことで、いわゆる坪単価が出来るだけ安くて、なおかつ建物も3階建てにしたかったので、3階建てが建てられる用途地域、容積率の場所かどうかです。
この2つの条件を満たすものを探していたら、たまたま見つかったという感じです。
――容積率は、戸数何戸以上というのを決めていたのでしょうか?
だいたい3階建てで8個か9個ぐらい取れるのがいいと思っていたので、その戸数が取れるかどうかというのは、結局容積率が160%以上じゃないと物理的に無理だという形になるので、そういうところで見ていました。
あと建築士の先生といつも一緒に動いていたので、いい情報があったらすぐ先生に見てもらっていました。だいたい私も当たりを付けて「これはいけるんじゃないか」と見立てを付けた上で先生に見てもらうんですけど、「これだったら何平米ぐらいで9戸取れるよ」というのを教えてくれたので、それから後は相場を調べて、収入の割合なんかを弾いて、ある程度見込めるのであれば行こうかという感じで進めてきました。
――それが例えば6戸とか4戸だと収支が合わなくなってしまうんですね?
当時、利回りの目線として見ていたのが、最低でも8%以上でした。できれば9%、10%。上はいくらでも行きたいですからね。
そうすると、一般の市場に出ている新築のものに比べても、1%以上利回りも高いですし、それっていわゆるイールドギャップという借入の金利と出来上がりの利回りの差が自分たちの儲けにつながるところなので、それが7%以上確保できないとなかなか厳しいんじゃないかと思っていたので、そういうところも見て収支的にOKなものとなると限られてしまうのです。
物件的にも土地的にもかなり限られてしまいますが、そういうフィルターがありました。
――坪単価は最低どのぐらいくらいというところはあったのでしょうか?
今はちょっとまた変わってしまっているのですけれども、だいたい目線としては、当時は坪単価120万~130万ぐらいであれば、都内の住宅地でいうとかなり割安なんです。昔はもっと安いものもあったのですけども、だんだん値上がってくるので。当時はそのぐらいであれば手がつけられたんです。
――1戸あたりの平米数の最小の基準は決めてらっしゃいましたか?
やはり、基本的にお風呂とトイレは基本的にセパレートのタイプじゃないと、単身者向けでも厳しいというのはあります。そうすると、ある程度平米数が必要になってくるので、ちょっと余裕がある間取りで20平米以上の1Kでセパレート形式というイメージを持って、それがちゃんと9戸取れるかどうかというところで見ていました。
――今は結構いい物件も増えてきているので、お客様の基準が上がってきているということですよね。
アパートの企画を立てる時にターゲットを結構絞り込んでいて、いわゆる新築アパートなので家賃は結構高めで狙っていけるというところがあります。そうすると周りの相場よりも高い家賃を払える人じゃないといけないので、負担能力のある、ある程度20代後半から30代前半のいい会社にお勤めの会社員の方ということで絞っていたんです。
池袋に近い場所なので、池袋をターミナルとして、新宿、渋谷、もしくは東京に行くサラリーマンの人の所得水準がどのくらいかというのを見て、そこで負担できる家賃割合であればいいのではないかということで、男性、女性も両方入れるような、ある程度設備的にも新しいもので、若い人でも高級感をちょっと感じるような間取りにしたいと思い、最初からそういうコンセプトを決めて、ある程度高めを狙った数字にしました。
――モデルハウスを見せていただいたらすごくおしゃれで、今のターゲットさんにすごく合いそうな感じがしました。
内装やインテリアも統一感があるようにということで、最初からプランの間取りと置くインテリアを統一しました。
あの時はモデルルームを2つ作りました。1つは女性が好みそうなfrancfrancのちょっと高めの家具を置いた部屋。もう1つは、すごくシンプルで実用性の高い無印良品の家具を置いた2パターンのモデルルームを作って、若い人でも同じような感じにできるような実現可能性のある部屋にしました。
あまり高級すぎると違和感がありすぎてしまうので、ブランドも統一してやったりという工夫はしました。
――ありがとうございます。いろいろこだわりのある新築でとてもいいなと思いました。
自分に近い「先輩大家」のマネをしよう
| ―話のほうを変えさせていただきたいと思うのですけれども、長岐さんは9冊出版されていて、いろいろなテーマで書かれていると思うのですけれども、「大家さんの学校」というのは、初心者の読者さんが多いのですけれども、今後読んでいただきたいお勧めの本などありましたらご紹介いただけないでしょうか。
私の本の中で一番お勧めしているのは、3月に出した『銀行員が教える 一生困らないお金の増やし方』という本です。
これから始める方は、いきなり本屋さんに行っても、不動産投資の本はたくさんあって、「これこれを買いなさい」みたいなタイトルで新築にアパートにしろとか、中古の1棟ものを買いなさいとか、中古のマンション買えとか、そういうタイトルで結構混乱しちゃうことがあるので、いきなり投資手法から入ってしまうと、逆に言うと不動産ってすごく難しいので結構迷うかなと思います。
――自分に合っているかどうかも分からないですよね。
そうです。ですので、そもそも不動産投資と言う前に、なぜ不動産投資がいいのというところを、株とかFX、その他の副業と比べてどうなのかとか、不動産投資も投資法だけで見ると色々あるんですけれども、結局長所と短所必ずあるので、それが何なのかというのを一度こ自身で整理していただいて、どれが一番自分に合っているかというのを見極めることが私は一番大事だと思っています。
今回出したものは、お金の考え方みたいなすごく導入のところから、他の投資法との比較とか、不動産投資の中の比較で選ぶのがいいですよという話になっているので、そういう意味ではすごく参考になるんじゃないかと思っています。
選ぶ上でも1つ大きな基準として、先輩大家さんにいろいろな方がいらっしゃるので、自分に合った先輩は誰か、その選び方を示しています。そこにはコミュニティーというものがあるのですけれども、「大家さんの学校」もそうだし、自分に近い人のやり方を真似するというのが、結果的には早いんじゃないかなと思います。
――これから始める方にとっては、選択肢が分かったり、全体像が分かった上で取り組めるということですね。
今どうしたらいいかということで、これからやりたいよという方に向けた本です。それを読んでいただけると、全体像が分かります。そこから細かいところを書籍で勉強するというのが整理になるんじゃないかと思いますので、一番お勧めです。
――ありがとうございます。
| ―それでは長岐さんが考えるこれからの不動産投資について教えていただけますでしょうか。これから参入していく方たちに向けて、どういう展開になっていくか、どういうところに気を付けたほうがいいのか。
先ほども申し上げたように、不動産投資と言うと、これからやる人にとってはすごく敷居が高いイメージがあるということと、今の不動産の市況を見ると、すごく加熱していて、素人が入ったら危ないんじゃないかと懸念されます。あと賃貸経営って、人口が減ったり地震とかがあるからすごくリスクが高いんじゃないかということで、心配される方が多いと思います。
ただ一方で、比較したときに、現金収入が確実に入ってきたりとか時間をかなり節約できるといった不動産でしかできないメリットもすごく大きいんじゃないかと思います。
逆に言うと、やり方によっては私がやっているように、自分のお金を使わなくても資産を購入できたりもします。他の投資だとそういうことはできないので、その比較感でいえば、むしろこれからの人は今やるにはすごく良い条件が揃っているんじゃないかと思うんです。
すごくいいタイミングだと思うんですけれども、あとは選び方というかやり方の部分で、どういう人に教えてもらうかというところが結構重要なんじゃないかと思いますので、そこを気を付けてやられれば、可能性というのはすごく開いていくかなと感じています。
お金と時間の悩みから脱却させてくれた不動産投資
| ―それでは、長岐さんにとって不動産投資とは何でしょうか。
不動産投資は私自身においては自分の人生の大きな転機になった重要なきっかけで、自分自身もサラリーマンの時にお金と時間の悩みを抱えていた状況から変えることができました。
これを8年ぐらい継続して、逆に今度は広げる側として、不動産投資の良いところをお伝えして、伝えた方がまた同じように変わっていってくれるというのが本当にすごく喜びというか嬉しいことなので、不動産投資と出会えたことで、すごく自分の人生も大きく変わって、幸せなほうに近づいているので、夢を叶えてくれるツールとしてはすごくいいものだなと思っています。
人生を変えるぐらい大きな力を持っている道具なんじゃないかと思います。
――ありがとうございます。
最後に
| ―それでは最後に、今頑張っている大家さんやこれから始めようと思っていらっしゃる方にメッセージをお願いします。
私自身も、サラリーマン大家さんとして自分の人生を大きく変えることができましたし、実際私の周りもサラリーマン大家さんをやったことによって人生が大きく変えて本当に幸せになっている方をたくさん見てきました。これからやりたい人も、ぜひチャレンジする価値は大いにあると思います。
その一方で、なかなか結果が出なかったりとか、家族の協力が得られなくて悩んでいる方も多いと思うのですけれども、それは1人だけでやるとなかなか解決策とか良い方向は見えてこなかったりするのですが、周りにはいろいろな先輩大家さんがいっぱいいるので、そういう方に相談をしながら進めれば、必ず良い方向に行くと思いますし、その結果ともなってくると思います。
諦めずに継続するということが一番の成功の近道だと思うので、折れずに継続していただければ、必ずやいい結果に結びつくんじゃないかと思います。頑張っていただければと思います。
――本日はたくさんインタビューをさせていただきました。ありがとうございました。