
はじめに
金融機関の提供する主なローンには、住宅、自動車、教育、ビジネス、不動産担保、といったローンが代表的です。それ以外にも、目的を特定しないカードローンや、多重債務に悩む人などに債務金額を一括で融資する、おまとめローンなど、他にもいろいろな種類がありますが、ここでは生活のベースとなり、通常最も高額で、ローンも長期に渡る住宅ローンについて考えていきたいと思います。
住宅ローンの選択について
家のローンは、金融機関によって商品の内容や金利が違います。最近では今後の金利上昇のリスクを避けるため、35年間全期間固定の商品を選ぶ人が増えています。しかし、家庭の家計事情は様々ですので、必ずしもそれがベストの選択とは限りません。繰り上げ返済が可能な方、総支払利息を抑えたい人には有利な、金利の全期間固定と変動、全期間固定と短期固定を組み合わせたミックス返済など、いろいろな方法などがあります。
家計事情に合った最適な住宅ローンの組み方を住宅ローンアドバイザーやファイナンシャルプランナーといった専門家と相談するとよいでしょう。以下①ローン②金利、それぞれについて説明していきます。
ローン
日本では徐々に上昇した物価および地価により、現在の持家購入費用は、立地・延べ床面積・新築か中古かなど条件が異なりますが数百万〜億円単位と、国民の平均年収を大幅に超えるものが普通です。
住宅ローンはその購入資金を対象に融資を行う商品であり、金利は低い代わりに、返済期間が35年といったように長いのが特徴です。返済期間を長期とし毎月の返済額を低く設定することで、30歳前後のサラリーマン世帯においても月収の範囲内で返済を続けて行くことで、高額な持家の取得が容易となりました。
住宅ローンを取り扱う会社としては、主に普通銀行・信託銀行・信用金庫・JAバンク・労働金庫など民間の預金取扱金融機関などがあります。そのほか、長期資金の運用手段として国内資本の生命保険会社や、ジャックスなど信販会社、住信ローン&ファイナンスなど不動産担保融資に特化したノンバンク、現存する住宅金融専門会社である協同住宅ローンなど銀行以外でも取り扱われています。
2003年に住宅金融支援機構が同様のスキームで円滑な資金供給を行う「証券化支援事業(フラット35)」が登場し、それの取扱いに特化したモーゲージローン専業会社が複数設立されています。また、既存の預金取扱金融機関においても、従来の住宅金融公庫融資の後継として、自前の住宅ローンと並行して取り扱っている場合も多くあります。
金利
金利には、「変動金利」「固定選択型金利」「超長期の固定金利」という3種類があります。
「変動金利」とは年に2回見直しがありますが、5年間は返済額が一定になり、元金と利息の内訳で調節されます。また、5年後の見直しの際に金利がどれだけ上がっていても、前回の返済額の1.25倍以上は上がらないというメリットがあります。
ただし、金利が上がり過ぎてしまうと未払いが発生するデメリットもあるので、注意が必要です。変動金利から固定選択型金利にはいつでも変更ができます。
「固定選択型金利」とは、借入期間の内のある一定期間の金利を固定するものです。選択した期間は、金利と返済額は一定になります。期間終了後はまた好きな金利を選択できます。
「超長期の固定金利」とは、完済時までの金利と返済額が全期間一定のものになります。安心感がある代わりに、他の金利に比べ若干高く設定されています。
終わりに
近年の、住宅ローンのサービス内容は複雑で、よくわからないという方が多いと思います。そんな方々のために、ローンと金利のポイントをまとめてみました。この記事が読者にとって何らかのお役に立てれば幸いです。