子育ての悩み、どこに相談する?|窓口ごとの違いと選び方
「相談したほうがいい気がする。でも、どこに?」
ことばが遅い気がする。癇癪がひどい。園に行きたがらない。
あるいは、子どもというより、自分のほうが限界かもしれない。
悩みはあるのに、相談先がたくさんありすぎて、どこに電話すればいいのか分からない。
調べているうちに疲れて、結局そのままにしてしまう。
そんな方に向けて書きました。
先にお伝えしたいのは、最初の相談先は「正解」でなくて大丈夫ということです。
多くの窓口は、ほかの窓口とつながっています。合わなければ、そこから次を紹介してもらえることも少なくありません。
大事なのは、ひとりで抱えたままにしないことです。
まずは「何に困っているか」を1行にする
相談先を選ぶ前に、困っていることを1行で書き出してみてください。
- 子どもの体のこと(熱・睡眠・食事・発育)
- 子どもの発達のこと(ことば・動き・人との関わり)
- 子どもの行動・気持ちのこと(癇癪・登園しぶり・友だち関係)
- 親自身のこと(疲れ・イライラ・誰にも話せない)
全部に当てはまっても大丈夫です。
いちばん気になっているものから順に考えると、相談先が選びやすくなります。
公的な相談先 ─ 無料で使えるところ
市区町村の保健センター
乳幼児健診をしているところです。
健診のあとの経過観察や、発達・子育ての相談日を設けていることが多く、保健師さんに相談できます。
健診で「様子を見ましょう」と言われたなら、まずここが自然な入口です。
こども家庭センター(以前の「子育て世代包括支援センター」など)
妊娠中から子育て期まで、母子保健と児童福祉の両面からまとめて相談を受ける市区町村の窓口です。
これまでの「子育て世代包括支援センター」と「市区町村子ども家庭総合支援拠点」は、2024年4月から「こども家庭センター」になりました。
設置は市区町村の努力義務で、窓口の名前や連絡先は自治体によって違います。「(お住まいの市区町村名) 子育て 相談」で調べると見つかりやすいです。
地域の子育て支援センター・児童館
親子で気軽に集まれる場所で、子育ての不安や悩みを相談することもできます(国の事業名は「地域子育て支援拠点」。児童館などで開かれていることもあります)。
「相談」というほど構えずに、ほかの親子の様子を見られるのも良いところです。
発達の専門の相談先
発達のことをもう少し詳しく見てもらいたいときの相談先です。
- 児童発達支援センター:地域の障害児支援の中核となる施設。発達支援の入口としての相談や、通って支援を受ける場があります
- 発達障害者支援センター:都道府県・指定都市に置かれている相談窓口。本人や家族の相談に応じています
いきなり予約するのが不安なときは、保健センターで「どこに相談するといいか」を聞いてから、紹介してもらう流れでも大丈夫です。
地域によっては予約から相談まで時間がかかることがあります。
電話で相談できる窓口
- 夜間や休日に、子どもの急な体調で迷ったとき:子ども医療電話相談(#8000)
小児科医師・看護師に、対処のしかたや受診したほうがよいかを相談できます。受付時間は都道府県によって違います - 子育ての悩みを、児童相談所に相談したいとき:児童相談所相談専用ダイヤル(0120-189-783)
お住まいの地域の児童相談所につながります。365日24時間受付・通話料は無料です - 虐待かもしれないと思ったとき:児童相談所虐待対応ダイヤル(189)
すぐに児童相談所に通告・相談できる全国共通の番号です。365日24時間受付・通話料は無料。匿名でも相談できます(一部のIP電話からはつながりません)
「こんなことで電話していいのかな」と思うときこそ、使ってよい窓口です。
身近な相談先 ─ 毎日を知っている人
園・学校の先生
家の外での様子を、毎日見ている人です。
「家ではこうなんですが、園ではどうですか?」と聞くだけで、見え方が変わることがあります。
小学生以降なら、学校のスクールカウンセラーも相談先になります。保護者の相談にも応じています(配置のしかたは自治体や学校によって違います)。
かかりつけの小児科
体のこと、睡眠や食事のことも含めて相談できます。
発達のことで受診や検査が必要かどうかの相談の入口にもなります。
民間のカウンセリング ─ 時間をとって話したいとき
公的な窓口は無料で心強い一方で、相談の日が限られていたり、予約まで間があいたりすることがあります。
また、「子どもの問題」というより「親の自分がしんどい」ときは、どこに話せばいいか迷いやすいものです。
民間のカウンセリングは、
- 予約待ちのあいだに、まず話を聞いてほしいとき
- 親の気持ちや迷いを、時間をとって整理したいとき
- オンラインで、家から相談したいとき
に向いています。
選ぶときは、担当する人の資格や経験、医療行為(診断・治療)ではないことがはっきり書かれているかを見ておくと安心です。
迷ったときの選び方(早見表)
| こんなとき | まず考えたい相談先 |
|---|---|
| 健診で「様子見」と言われた | 保健センター |
| 何から相談すればいいか分からない | こども家庭センター(子育ての総合窓口) |
| 体調・睡眠・食事が気になる | かかりつけの小児科(夜間・休日は #8000) |
| 発達をもう少し詳しく見てほしい | 保健センターで相談 → 発達の専門の相談先 |
| 園・学校での様子が気になる | 園・学校の先生 |
| 親の自分がしんどい・話を聞いてほしい | カウンセリング/こども家庭センター |
| 手を上げてしまいそうで、今すぐ話したい | 児童相談所相談専用ダイヤル(0120-189-783)/虐待かもしれないと思ったら 189 |
1つに決めなくて大丈夫です。
公的な窓口とカウンセリングを並行して使う方もいます。
相談するときの準備
どの窓口でも、次の3つを用意しておくと話が早く進みます。
- 困っていることを1〜2行で
- いつから・どんな場面で起きているかのメモ(日付つき)
- 聞きたいことを1つ(「様子を見ていていいですか?」など)
うまく説明できなくても大丈夫です。
まとまっていないまま話すことも、相談のうちです。
「こんなことで相談していいのかな」と思ったら
相談をためらう理由で多いのは、「大げさだと思われそう」「ちゃんとできていない親だと思われそう」という気持ちです。
でも、相談の窓口は、困りごとが大きくなる前に使うためにあります。
「気のせいかもしれないけれど、気になっている」
その段階で話してもらえるほうが、相談を受ける側も一緒に考えやすいものです。
もう1つ、覚えておいてほしいことがあります。
親がしんどいことは、それだけで十分な相談の理由です。
子どもに何か問題があるかどうかとは関係なく、親が話せる場所を持っていることは、毎日の子育てを支える力になります。
相談して「様子を見て大丈夫ですよ」と言われたら、それも1つの安心です。
動いた結果がどちらであっても、ひとりで悩み続けるよりは、ずっと前に進んでいます。
迷ったら
「どこに相談すればいいか、それ自体を一緒に整理してほしい」
そんなときは、話しながら考えてみてください。
▶ 就学前のお子さんのことなら:無料個別相談(オンライン・約30分)
妊娠中から小学生のお子さんの保護者まで申し込めます。公認心理師(Oya-school 監修・主任講師)の監修のもと、お話を伺います。
うまく説明できなくて大丈夫です。聞いて、持ち帰っていただくだけで大丈夫です。
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▶ 0歳〜高校生のお子さんのことを、じっくり話したいなら:子育てカウンセリング(オンライン・1回約60分)
公認心理師(Oya-school 監修・主任講師)が、Google Meetで、じっくりお話をうかがいます。
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心配ごととは別に、「この子にどんなふうに育ってほしいか」を一度ことばにしておくと、
迷ったときの軸になります。
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参考資料
(すべて 2026-10-10 に閲覧)
- こども家庭庁「児童虐待防止対策」── こども家庭センターの設置が市区町村の努力義務であること/2024年(令和6年)4月から「子育て世代包括支援センター」と「市区町村子ども家庭総合支援拠点」が「こども家庭センター」になること/名称・連絡先は自治体によって違うこと
https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai - こども家庭庁「こども家庭センター」── 市区町村の母子保健機能と児童福祉機能が一体的に妊産婦・子育て家庭への相談支援を行うこと
https://www.cfa.go.jp/policies/kokasen - こども家庭庁「地域子育て支援拠点事業」(事業概要の資料)── 子育て中の親子が気軽に集い、子育ての不安・悩みを相談できる場/基本事業に「子育て等に関する相談、援助の実施」/連携型は児童館等で実施
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/321a8144-83b8-4467-b70e-89aa4a5e6735/d36734ea/20250714_policies_kosodateshien_shien-kyoten_36.pdf - こども家庭庁「障害児支援施策について」(こども家庭審議会 障害児支援部会 第1回・2023年6月28日 資料1)── 児童発達支援センターが地域の障害児支援の中核的役割を担うことの明確化/発達支援の入口としての相談機能
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/4b173922-946b-4e5d-8c3a-fc9551ccc4cb/de87b7f9/20230628_councils_shingikai_shougaiji_shien_M3J3scNP_01.pdf - 厚生労働省「発達障害者支援施策の概要」── 各都道府県・指定都市に設置する発達障害者支援センターが、発達障害者やその家族等に相談支援などを行うこと
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/hattatsu/gaiyo.html - 厚生労働省「上手な医療のかかり方」子ども医療電話相談事業【#8000】── 休日・夜間の子どもの症状への対処や受診の要否を、小児科医師・看護師に電話で相談できること/実施時間は都道府県別
https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/8000.html - こども家庭庁「児童相談所虐待対応ダイヤル「189」」── 虐待かもと思ったときなどに、すぐに児童相談所に通告・相談できる全国共通の電話番号/一部のIP電話からはつながらないこと
https://kodomoshien.cfa.go.jp/no-gyakutai/189/ - 法務省(相談窓口の案内ページ)── 児童相談所相談専用ダイヤル 0120-189-783 と 児童相談所虐待対応ダイヤル 189:どちらもお住まいの地域の児童相談所につながる・365日24時間受付・通話料無料
https://www.moj.go.jp/MINJI/parents_016.html - 文部科学省「スクールカウンセラー等の推進体制について(令和3年度)」(スクールカウンセラー等活用事業の都道府県の取組資料)── スクールカウンセラーが児童生徒へのカウンセリング、教職員・保護者等への助言を行うこと/小学校への配置(拠点校方式など)
https://www.mext.go.jp/content/20221104-mxt_jidou02-000025789_2.pdf